呼吸機能検査
"肺活量"でお馴染みな方が多いかと思われますが、喘息や慢性閉塞性肺疾患(気道のトラブル)や間質性肺疾患(肺臓のしなやかさ)を評価し呼吸器系の病気の有無や程度の変化を調べる「スパイロメーター」という測定機器を用いた検査です。皆さんのご協力で、ゆっくりあるいは力一杯に息を吸ったり、吐いたりしていただくものです。過去に〇〇喘息の指摘やら受動を含めた喫煙歴、じん肺に関連する労務に従事されていた方などは適応と思われます。
心電図
健診でも一般的です。心臓の拍動で生じる微量な電気気信号を身体の表面で捉えて記録したものが心電図です。脈の乱れによる不整脈や心臓の拡大や肥大、狭心症や心筋梗塞などの虚血などをうかがい知るものです。検査中の心臓の状態を示すものなので、自覚症状の有無や基礎疾患、内服内容などで修復されますからそれら情報を加味して解釈することになります。
画像病変検出ソフト(CXR-AID)サポート胸部レントゲン検査
胸部レントゲン検査は、老若男女問わず定期的になされている検査だと思われます。立体的胸部(胸郭)の内部をX線で透かして二次元に重ね合わせた画像と言えるでしょう。線状や斑状の陰影が様々な濃淡差で映し出されることで本来描出されるはずのシルエットとのイメージと比較して判断します。過去撮影記録との比較があればまだ良いのですが、気が付かなければ見落としになるので緊張感が残ります。
当院では万が一の見落としを極力回避するために、膨大なAI学習を経た検出支援ソフトを全例に併用し読影することで二重読影に近い正確な検査結果を提供します。なおこのソフトウェア使用での費用負担は発生しません。
腹部超音波(エコー)
腹部臓器のうち主に実質臓器(肝臓、胆道系、膵臓、腎臓、脾臓)の形態と、動静脈およびその周囲の病的所見の有無を検出する検査です。
ゼリーを塗った探蝕子という機器を体表に当てて目的の部位を観察、呼吸や体位の調整をしながら画像を記録します。ドップラー機能を併用し血流の有無、流量や圧などの情報も追加できます。病態によっては胃腸の病気の片鱗を指摘できることもあります。腹部症状を有する診察では触診以上に情報をもたらしてくれるとても重要な検査です。
一方で妊婦にも使用でき無害で体にやさしい簡便な検査ですが、情報収集に個体条件(内蔵脂肪や消化管ガス、食後など)が大きく影響されるのでタイミングなど調整する必要はあります。
頸動脈エコー
頸動脈エコーは、局所の狭窄や閉塞の有無を調べる以外に、壁の厚さや血流を計測して動脈硬化の存在など評価する検査として用いられます。脂質異常症や高血圧、糖尿病などといった動脈硬化性変化を生じる異常を指摘された方は良い適応です。検査にあたって食事などの制限はありません。
骨塩定量測定(DIP法)
手のレントゲンを使用する方法で骨塩定量測定が可能です。
感染症検査(迅速キット・検査装置、委託PCR検査、細菌培養検査)
簡単なキットや検査装置を使い短時間で原因を検出する方法に、新型コロナ抗原、インフルエンザや溶連菌などを、また鼻咽頭主体に委託COVID-PCRも行なっておりオンライン診療と合わせて活用しております。感染対策より検査来院時間などは事前調整が必要です。
細菌感染を評価には、咽頭・喀痰、尿、便など培養検査も日常的に行なっており的確な診断を目指しております。おおよそPCR検査は翌日、培養結果は5〜7日ほど要します。
ヘリコバクターピロリ検査
ドックなどで一般的な抗体(血液、尿)や呼気テスト、便抗原、内視鏡検鏡など様々対応可能です。しかし数々ある検査は、除菌歴や内服内容、胃手術歴や腎不全の有無など、偽陽性と偽陰性を考慮した解釈が必要なことが多々あり各々の状況により最良の評価方法が異なります。保険診療での検査には制限があり希望だけでは自費診療扱いになります。
検査陽性の方でも保険診療での除菌治療には、内視鏡検査が必須ですので留意ください。
病理細胞診、生検組織診
喀痰や尿細胞診検査に対応は可能です。
上下部内視鏡検査で得た生検組織(食道、胃、大腸など)や大腸での切除したポリープは回収した後に、標本を作製し病理専門医が顕微鏡で検鏡し診断します。検査の目的は内視鏡での所見から炎症の種類や程度、特殊な病原体の有無、腫瘍の存在や悪性度の階層を判断いただき、切除したポリープは癌の混入などを確認します。ごく稀に内視鏡では察知できないミクロの炎症の有無を調べる必要がある場合や、診断として精度の高い病理診断を希望する場合に小職から消化管病理専門医へ直接委託して万全を期しております。