診療案内

一般内科
(総合内科専門医)

成人の慢性疾患に相当する下記の診療・処方に対応します。

① 高血圧、脂質異常症、糖尿病、高尿酸血症・痛風など

健診やドックでの指摘がきっかけとなることが多いと思われますが、これらの疾病の診療目標は、「癒すというよりコントロール」が主体で、自覚症状の改善を主体とするその他の疾病とは異なります。今現在の数値やデータはこれまでの生活習慣の「通信簿」かもしれませんが、今後の甚大なトラブルに対する備えへの警鐘と捉えるのが良いかといえます。

自覚症状は乏しく即時に生命に関わることは少ないと考えられますが、年齢や個々の方々の既往や併発疾病に応じて“リスク”が異なり、脳卒中や狭心症・心筋梗塞、慢性腎不全(透析など)や全身の神経障害など、生活・人生の質を大きく損なうまたは甚大な後遺症を残す疾病の回避が目標です。

最良なコントロール方法を、現状の医療慣行や“診療ガイドライン”等を踏まえて考察したうえで未来に対する甚大なトラブルの回避に備えを始めましょう。「始まったら生涯薬」との誤解があるようですが、薬物療法は選択肢の一つにすぎません。

② 気管支喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)など呼吸器系疾患

初発のエピソードは概して一定の自覚症状の出現であろうと思われますが、「繰り返し症状を起こさない」ための調整が主体になります。季節や生活環境の変化などに合わせ、各々の感度や傾向を模索し安定化を目標とします。自覚症状のほかにスパイロメーターでの客観的な指標を据えた診療が望ましいです。

③ 脳卒中後、狭心症・心筋梗塞後の経緯

「再発防止」が最大の目標です。それらの既往がない方と比較して統計学的にコントロール目安は厳重に設定されています(各診療ガイドライン)。したがって過去の経歴申告がとても重要になります。

該当疾患の関連臓器や発症に関わりのある血管及び動脈硬化などの定期的なメディカルチェックは欠かせませんので、健診メニューレベルだけでは不十分で代用が効きません。場合によっては専門検査や専門医診療が必要になります。

④ 慢性内科系疾患

膠原病や内分泌疾患、ある種の難病など特異的な疾病に際しては、専門診療での経緯や使用薬剤の内容、合併症監視の検査履歴など詳細な情報が必要になります。従って口頭申告だけでは不適正診療に陥る可能性があるので紹介状はもとより、過去の通院加療医療機関での検査結果や診断書など発行されたものがありましたら可能な限りお持ちいただけるとスムースです。

一方で、当院での診療過程で一定の特異的内科系疾患が疑われたまたは診断された際に、専門診療による確定や管理のために高次医療機関への紹介を遅滞なく行えます。

⑤ 定期評価・フォローを要する疾病や病態

薬物などは不要なるも、状態を月単位や年単位で確認する必要がある疾病で病態は、一定の至適間隔での変化を追跡します。

甲状腺疾病、肺結節・肺換気障害、動脈硬化や頸動脈狭窄、肝炎ウイルス陽性者、音響的肝実質異常所見・肝腫瘤、胆道系疾病、標的疾病の不明な胆管膵管拡張、炎症反応陰性の膵酵素上昇、嚢胞性膵腫瘍・膵腫瘤、消化管腫瘤、ヘリコバクターピロリ除菌後、血尿や蛋白尿、慢性腎臓病、貧血、凝固機能異常・血栓症既往、自己抗体やリウマチ因子陽性者など、悪化しきる前段階での救済可能な期間を踏まえた検査評価が必要で、職域健診や住民健診などでは代用不応ですのでご留意ください。

⑥ 季節性疾患

アレルギー性鼻炎・結膜炎などの花粉症など、ガイドラインや薬理作用などを提示しながら対応可能です。各シーズンで効果に変化が生じる事が多々あるので、個々の使用薬剤の申告あると非常に参考になり診療がスムースです。

⑦ 片頭痛など

頭痛の鑑別は大変難しく専門性を要します。漫然とした痛み止めの使用は、その後の生活の質や臓器障害など様々な影響が出現し注意が必要です。診断的治療も踏まえ片頭痛などに際しては一定対応可能です。

発熱感染症関連診療
※旧発熱外来
(総合内科専門医)

上気道炎、気道系症状と発熱

2020年からのCOVIDパンデミックの影響なのかは定かではありませんが、季節性が当たり前であったインフルエンザ流行変貌など、感染症発生動向やその振る舞いは想定外の兆候が出現しているようです。また必要性に応じた複合検査の実績からは、インフルエンザや溶連菌との二重感染症例も少なからず経験してきました。感染症の診断検査を行う理由は、診断を確定することで治療方法の選択が広がるということと、周囲への影響に対応策を講じる事ができるためです。インフルエンザと同様にCOVID感染に対してもウイルス薬を使用できるようになってきています。

一方では、発熱の有無は別途として、上気道炎症状(咽頭症状、鼻汁や鼻閉、嗄声や咳嗽・喀痰)はCOVIDを始めとしてマイコプラズマや百日咳などの様々な感染症の鑑別も要し適時特定の検査を経ないと「個々の症状経過だけ」で絞り込む事は不可能になっています。花粉症などのアレルギーや後鼻漏、アトピー咳嗽や咳喘息などといった感染症とは異なるものも多数あり別途検査評価などで紐解く必要が生じることも多々あります。

熱を主体としたものには、慢性の特殊感染症や、非感染性の慢性持続炎症疾患(膠原病・リウマチ関連疾患などの自己免疫や自己炎症症候群など多数)、腫瘍性疾患や薬剤熱という様々な病態があり得ることより、経過の確認とともに客観的な検査などの確認が必要です。

従って、適正な治療のための発熱系診断には、院内の検査機器など駆使し展開する場合にCOVID感染などが除外できていないと、適時(皆さんの都合の良い日時を含め)での来院診療に制限をかけざるを得ない(別途検査診療での来院者は長時間の滞在を余儀なくされ、COVID重症化リスクのある方でほぼ占められている)事をご理解いただきます。

腹部・腰部症状と発熱

一般的には上下腹部及び腰部の発熱を伴う症状では、消化器系(消化管と肝胆膵)とその他に大別します。驚くことに2020年当初かららCOVID感染者に、無症状・無症候者の存在以外に上気道炎症状の全くない腹痛や便通異常症状主体の陽性者・感染者の存在が知られていました。感染症疾患を念頭に伝搬や蔓延疾患の除外評価の必要が優先しますので動線分離の診療から開始する場合があることをご了承願います。

下痢嘔吐などの消化管症状や上腹部主体の症状、腰痛を主体とした腹部臓器の疾患には急性腹症と言われている比較的短期間に容態が悪化してしまうものがあります。急性肝障害や胆道系感染、膵炎や虫垂炎といった即日に確定が必要の可能性がある場合は高次医療機関への紹介があり得ます。消化器系以外には尿路泌尿器科や婦人科と様々な鑑別があり一定の検査の必要性がある場合がほとんどですので、問診など経過の確認にご協力いただきます。

比較的ポピュラーな下痢嘔吐を主体とした市中での「感染性腸炎」は、9割がウイルス性と医療内でも一般的情報ですが、開院以来で便通異常を伴った診療の約9割で便培養検査を実施できた結果では、3割強に食中毒の起因菌となりる細菌が予想以上に同定されました。類推に留まらず診療治療の展開に有益である検査は実施することを推奨しています。

消化器内科診療
(消化器病学会専門医、指導医、消化器がん検診学会総合認定医)

腹部・消化器系の自覚症状や他院からの継続処方を希望で受診される方々の中で、評価・検査がなされておらず根拠に乏しい臨床診断で診療がされている方が少なからずおられます。間欠的症状で「過敏性腸症候群」と診断されていた胆石・胆嚢炎で外科治療に至ったケース、内視鏡未経験でありながら「胃が荒れている」との胃薬や腹部単純レントゲン撮影で「便が溜まって」と便秘薬を処方されていた慢性膵炎であったケースなど…。

あるタイミングでの消化管と実質臓器(肝胆膵など)の同時期評価は、腹部領域の多種多彩な疾病の中で比較的頻度高い最初のアプローチとなり、関連所見がなかったとなれば、漫然と探索することを避けられ絞り込みを可能にする非常に重要なプロセスです。

過去の健診やドックデータは、現状の問題に対する根拠にはなり得ませんが必要評価の優先順位を決定するには参考になるので可能な限り持参ください。

上下部消化管疾患

一過性症状を主とした疾患と、継続してコントロールを要するもの、積極的な医療介入が必要な疾病などに大別されます。食道・胃、大腸診療で最も重要なのは、「悪性腫瘍が併存、存在しないこと」を直接内視鏡で確認する事です。消化管早期がんは、100%無症状であり粘膜内癌で発見ができれば外科手術を回避し内視鏡での局所切除で治療が完遂する可能性が高いのです。あれこれ根拠に乏しい薬だけを調整しているうちに症状と無関係な病変を浸潤がんへと成長させてしまったであろうケースに数えきれないほど遭遇してきました。そこで各々のがんが出現しやすい方とそうでない方を、消化器がん疫学と関連リスクを早々に評価し見極めた後に、別途の疾病として腰を据えて診療をすべきなのです。

上部消化管(食道・胃。十二指腸)は、歴史的に消化管造影(バリウム)や内視鏡(カメラ)など検査評価が比較的可能であったことや、古今東西“胃痛”の表現からも、症状との関係性が多いとされていました。しかし非常に誤解が多いのは、胃腸の粘膜(内視鏡などで観察される表面)には基本的に知覚神経はありませんので、消化管壁内への影響が乏しい「〇〇炎」は症状とは一致しません。また、口腔内や舌の状況と、特に胃の「粘膜状況」に相関性は甚だ疑問です。一つ一つ原因となり得るものを潰してゆく評価が必要になることがあります。

「食道がん検診」は存在しないので、一定の年齢以上の方は内視鏡による食道がんの有無を判断する必要があります。胃のX線検査での食道造影では、早期の食道癌検出能力はほぼないといえます。ちまたでは“逆流性食道炎”の呼称が周知されその症状との関連で受診され、厳密には逆流性食道炎のない胃食道逆流症(GERD)や機能性胸焼けなどが半数以上で、内視鏡での所見に基づく必要があります。胃・十二指腸は、ヘリコバクターピロリ感染や除菌治療歴の有無、解熱鎮痛剤の服薬歴が診察ではとても重要になります。

臍周囲や下腹部での症状や便通の異常は、下部消化管(小腸、大腸)の疾病を念頭に診療されます。いわゆる“食あたり”などの一時的で解決可能な疾病と、慢性の下部消化管疾病との区別は採血や便の検査では判別困難な場合がほとんどです。大腸の腫瘍性ポリープやがん疾患の有無は、自覚症状とは無関係で35歳以上での直近5年以内の下部消化管内視鏡(俗に云う大腸カメラ)の経験履歴がない限り予測は不可能です。

炎症や腫瘍などの器質病変と、荒れや傷などないにも関わらず消化管関連症状が出現する“機能性消化管障害”の鑑別診断は、類推での診療は行われるものの、大原則ではいづれ内視鏡検査を経ないと最終確定には至りません。
突発的な症状には、食中毒などの病原体や毒素、アニサキスなどの寄生虫や、診断がなされていない食物アレルギーによる発症など様々ありますので丁寧な経過の確認と評価を要します。

肝臓疾患

倦怠感・発熱、黄疸だの自覚症状を有する場合もありますが、肝機能障害は肝臓の余力により無症状で何らかの採血検査で指摘される場合がほとんどです。一過性(急性)障害で後遺症を残さない疾病か、亜急性・慢性障害との判別が最も重要で、将来的に肝硬変への進展が懸念されるか否か、原発性肝癌の発症のリスクが存在するかを判断することを目的として診療を進めます。

有症状の急性肝炎・肝障害は、「胃痛」や「感冒様症状」「倦怠感」といったおおよそ肝臓をイメージできない愁訴で発症、受診となるケースが多々あることに注意が必要です。20年の間にウイルス性肝疾患の治療成果向上により、慢性肝臓疾患の罹患比率が大きく変化しました。伴って標的疾病の変化により惰性的で旧来の経過観察方法では監視不十分で肝がんの発症を察知できない場合があるので、定期的に超音波検査などでの肝臓内の形態の確認が必要です。

肥満や脂質異常症などの脂肪肝は「やせなさい」で翌年の健診あるいは永遠と放置状態である事が多く経験されます。近年の肝臓学会からは、生活習慣病関連の脂肪肝炎を念頭にALT(GPT)基準値の見直し提言が発せられ、将来的な肝硬変への進展を抑制する観点からは基準値や健診判定が大いに変わる可能性があります。

完成された肝硬変は、一般的な採血では“肝機能異常”が出現しませんので各種総合的な判断が必要で、一般内科の目線では誤診も生じてしまうのが現実です。受診の際には、過去の判定内容に関わらず「肝機能障害」が指摘されていたようでしたらお声掛けください。

胆道疾患・膵臓疾患

上腹部症状と採血での異常から、急性期疾患に際しては一定の評価の上で、相当医療機関と連携を要することがあります。ただし当領域は健診やドックメニューでは、潜在的胆膵疾病の有無の判断は困難で、掘り下げを要し確定診断には専用機器が必要な場合が多々あります。

当クリニックでは体外式超音波検査(腹部エコー)を基本としますが、常備していないCTやMRIは積極的に相当のクリニックや病院への検査を調整誘導し、微細なサインが拾われた際は、胆膵専門の信頼できる消化器内科診断・治療医への紹介を行なっています。

膵疾患の中には、腹部症状以上に便通異常や大腸慢性疾患類似の所見が出現する方もありますので必要に応じてトータルで診療をおこないます。

消化器系難病・助成対象疾病

専門的な診療の内容に応じて、病勢評価や緊急検査項目、相当画像評価が必要と判断する場合は一定の基幹病院との連携が必須になります。当クリニックを上手に利用できる病態か否か、個別での経緯や判断で各々型の病気にとって最良の対応を模索します。従って相当の経歴資料が必要な場合がありますので留意ください。

内視鏡内科診療
(消化器内視鏡学会専門医、指導医、ヘリコバクターピロリ学会感染認定医、
消化器がん検診学会総合認定医)

健診・ドックとがん検診
(消化器がん検診学会総合認定医)

結果が悪かった”健診・検診“の判定は、学生時代の落第や追試もしくは留年などといったダメ出しと限ったわけではありません。

一定の年齢や人生の節目などで“健診”を法的に強要されており、医療行為ではありますがクリニックや病院で行われている保険診療とは全く異質のものです。関わる法律も異なります。 “健診”メニューは、労働安全関連の法律に沿った必要最低限の項目である事が多く、個々の方々の個性(体質など)は反映していません。

さらに“判定”は、個々の独立した検査の一律基準枠からの位置を示すに過ぎず、複数項目を医療的視点で総合的に発信でき難い構造上の問題が存在するので異常値がそのまま病気というわけでもありません。概ね35歳から60歳の社会保険関連での“職域健診”では、すべての検査で異常所見が指摘されない「オール5」の方は、10%未満です。(人間ドック学会)

ただし、異常値または有所見はイコール“病気”ではないのですが今後の健康見通しについての重要なメッセージでもあります。病的指摘がないことや判定で精検指示がなくとも、異常値であったか否かはとても重要な情報になり得ますので履歴は大切に保管しておいて頂きたいものです。

対策型検診と任意検診とがあります。当院では、市川市対策型以外にも任意検診(自費健診やドック)を整備してゆきます。

オンライン診療

内科診療においての効率的なスタイルは、
①最終的に薬だけになる場合
②当院でなされた検査結果などの説明予定の方
③定期通院されている方で、予定外の別途診療を望まれる方
などになります。
今までの診察では「とりあえず受診」であったものを、代用できる可能性があります。
また、一定の制約(保険診療上では逐次改定があります)範囲内であれば、各々方にとって大幅な時間や登院手間の省略が可能です。
※注意
①診療行為ですので通信成立及び開始を持って診察が成立し、その段階で費用発生が生じますのでご留意ください。その際保険診療での不備があれば自費診療になります。
②通信は有線無線双方での万全対応していますので、接続不良での診療不能は当方での責任は負えませんのでコストは発生する場合はあります。移動中やWi-Fiなど十分なご留意をお願いします。
③保険診療には制約があるので、初回以降の利用は限定される場合があること、クレジット決済であること、皆様の使用機器やブラウザ(アプリのインストールではありませんが)に制限があること、総じて対面診療より安価になるはずですが使用手数料が発生すること、処方箋の扱いよっては郵送など別途費用の発生があること
など、ご了承いただきます。

初診の場合

・発熱や上気道炎症状の方、旧発熱外来に相当する状態で診察を希望される方の処方だけか、検査の企画までを要するかの予診
・過去に他院の処方継続を希望される方
・体調や健診結果など、登院都合がなかなか困難だが受診の必要を感じている方の、最低限必要な対面診療の事前情報または予約のための予療として

再診の場合

・当院で対面診療も織り交ぜた診療実績が十分にあり、必要な検査評価がなされている場合の診療
・過去の診療で、おおよそ診断はついている久しぶりの困りごと
・直近の検査を済ませた結果の説明
・内視鏡などの検査企画や調整の予診(改めての事前登院があり得ます)
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